斜陽族とは

かつて隆盛を誇った旧華族・名家・資産家などが、社会の変化や時代の流れとともに没落していく階層やその人々を指す言葉である。
太宰治の小説『斜陽』に由来し、誇りや品位を持ちながらも衰退していく運命にある者たちの哀愁を帯びた表現である。
単なる貧困ではなく、「時代遅れの高貴さ」と「時代に取り残された悲しみ」が含意されている。

例文

・彼は斜陽族の生まれで、格式はあるが金はなかった。
・戦後の混乱で多くの斜陽族が職を失い、一般市民として生きることを余儀なくされた。
・あの屋敷は、かつて斜陽族が静かに暮らしていた場所だった。
・斜陽族の生活には、どこか気品と哀愁が漂っていた。

三字熟語 斜陽族
読み しゃようぞく
英訳 declining elite
使用漢字