月旦評とは

人物や事柄に対して批評・評論を加えること、特に他人の人格や能力について公然と論評することを指す言葉である。
この語の由来は、中国後漢時代の人物・許劭きょしょうとその従兄弟の許靖きょせいが、毎月一日に人々の人物評価を行ったことに始まる。
「月旦」は「月初め」、つまり一日ついたちを意味し、「月旦評」は「月の初めに行う人物評論」を語源とする。
この許劭きょしょうらによる評論は当時の知識人社会に大きな影響を与え、彼らに褒められるとその人物の評価が一気に高まることもあった。
この故事から、現在でも「人物に対する批評・評論」を指して「月旦評」と言うことがある。
また転じて、人物批評にとどまらず、時勢や文化、芸術作品などへの評論にも用いられることがある。

例文

・彼は学生時代から月旦評を得意とし、多くの人物を的確に評価していた。
・歴史に名を残す多くの武将は、若き日に月旦評によって名を知られるようになった。
・現代におけるSNSでの人物批判は、まるで新たな形の月旦評のようだ。
・月旦評に名が挙がることは、それだけで一種の名誉とされていた。

三字熟語 月旦評
読み げったんひょう
英訳 character critique
使用漢字