未通女とは

主に江戸時代以降に使われていた言葉で、「まだ異性と関係を持ったことのない若い女性」、すなわち処女・純潔な娘を意味する。また、転じて「あどけなさが残る少女」「世間ずれしていない若い女性」「未熟でうぶな女性」のことをも指す。
「未通」は「通じていない」、つまり「男女の交わりを経験していない」という意味であり、「女」と合わせて、性的に未経験の女性という意味合いを持つ語である。
「おぼこ」は音読みを避けた和語的な当て読みで、優しく品のある響きを持たせた表現でもある。
文学や古典、歌舞伎、浮世絵などにおいても頻出する語であり、近世以前の文化においては少女の純潔や無垢さを象徴する語であった。
現代では差別的あるいは不適切と捉えられる場合もあるため、使用には文脈と配慮が必要である。

例文

・彼女はまさに未通女という言葉が似合う、無垢な少女だった。
・古典文学には、未通女の悲恋を描いた作品が多く見られる。
・江戸時代の浮世絵には、未通女とされた美人画も多く残る。
・彼の小説には、未通女の清らかさを象徴とするヒロインが登場する。

三字熟語 未通女
読み おぼこ
英訳 virgin
innocent girl
使用漢字