案山子とは

田畑に立てて鳥や獣を追い払うための人形のことである。藁や木、古着などを使って人間の姿を模し、鳥獣が近寄らないように設置される。
古くは「かがし」とも読み、火や臭いで動物を追い払う道具としても使われていた。
転じて、人の役に立たない、ただ立っているだけの人や物のたとえとして「ただの案山子」「案山子のような存在」など、比喩的にも使われるようになった。
また、能や俳句など伝統芸能にも登場することが多く、日本的な情緒を持つ語でもある。
漢字の「案山子」は当て字であり、意味的な構成ではない。

例文

・田んぼの真ん中に案山子が立っていて、鳥を寄せつけないようになっていた。
・彼は会議で何も発言せず、まるで案山子のように座っていた。
・子どもたちは、昔ながらの藁の案山子を見て興味を示した。
・案山子を立てたが、最近の鳥はあまり驚かないようだ。

三字熟語 案山子
読み かかし
英訳 scarecrow
使用漢字