虫時雨とは

秋の夜などに、一斉に鳴く虫たちの声が、まるで時雨しぐれのように聞こえるさまを表した語である。
「時雨」とは秋から冬にかけて降る通り雨のことだが、そのしとしととした響きを、虫の声にたとえた季語的な表現である。
風情や季節感を大切にする日本独特の感性が表れている。
俳句や和歌、随筆などでよく用いられ、特に静かな夜の情緒や物思いにふける心情と結びつくことが多い。

例文

・庭に出ると、虫時雨が静かに降るように響いていた。
・虫時雨を聞きながら秋の訪れを感じた。
・寝床で虫時雨を聞いていると、心が穏やかになる。
・虫時雨に包まれた夜道は、どこか物悲しい。

三字熟語 虫時雨
読み むししぐれ
英訳 a chorus of autumn insects
使用漢字