蝉時雨とは

蝉時雨とは、夏に多くの蝉が一斉に鳴くことで、まるで雨が降るかのように周囲に響き渡る蝉の鳴き声のことを指す。
語源は「時雨しぐれ」に似た語感で、一定の時間にぱらぱらと降る雨のような音のイメージから生まれた。
特に静かな山里や林の中で聞く蝉の合唱が、まるで自然そのものが語りかけてくるような印象を与えるため、文学や俳句などでも季語として用いられる。
日本の夏の風物詩の一つである。

例文

・森を歩くと、蝉時雨が頭上から降り注いだ。
・蝉時雨を聞きながら、祖母の家で昼寝をしたのを思い出す。
・蝉時雨に包まれた夕暮れは、どこかもの悲しかった。
・夏の終わり、蝉時雨も次第に弱まっていった。

三字熟語 蝉時雨
読み せみしぐれ
英訳 cicada chorus
使用漢字