似而非とは

本物らしく見えていて、それと似ているが実は偽物であること。
「似てはいるが本物ではないもの」「本物らしく見せかけた偽物」を意味する。
文字通りには「似ているけれど、そうではない」という意味になる。
熟字訓の一つであり、いくつかの漢字の組合せで、日本語の意味を当てたものである。
その中でも漢字三文字の組合せに当てた日本語の意味が二音であり、漢字三文字に対して読み仮名が二文字になる場合もある。

古くから日本語の形容語の前に付けて、「似而非学者えせがくしゃ」「似而非宗教えせしゅうきょう」などと用いられ、「にせの」「見せかけの」「うわべだけの」といった否定的な意味合いを持つ。
外見や形式だけをまねて中身が伴っていないことへの批判に使われることが多い。

例文

・彼のような似而非学者に振り回されては、本質を見失う。
・一見、立派な教えに見えても、実は似而非宗教で信者を惑わせている。
・世の中には似而非ビジネスが多く、注意が必要だ。
・見た目や肩書きに騙されず、似而非の実態を見抜く目を養うべきだ。

三字熟語 似而非
読み えせ、にてひ
英訳 pseudo
false
使用漢字