千人針とは

千人針とは、布帯に千人の女性が一針ずつ赤糸で縫い目を入れることで、身に着ける者の無事や武運長久を祈願する風習である。
主に戦時中、日本で出征兵士に対して縁起物・お守りとして贈られた。
針目は赤い糸で縫われるのが一般的であり、布には白布やさらしが用いられた。
千人に満たない場合でも、特定の女性が何度も縫ったり、特定の条件(未婚女性など)を定めて行われることもあった。
精神的な支えや祈りの象徴として、時代背景と共に語られるものである。

例文

・祖父は出征の際に母から千人針を受け取ったという。
・千人針には家族や村人たちの願いが込められていた。
・彼女は千人針の一針に、弟の無事を願って祈りを込めた。
・千人針は、戦争の記憶を語る重要な遺物である。

三字熟語 千人針
読み せんにんばり
英訳 thousand-stitch belt
使用漢字