三字熟語 - 乞巧奠

乞巧奠とは

七夕しちせきの節句において、織姫にあやかり、裁縫や書道などの上達を願って行われる古代中国発祥の行事のことである。
日本には奈良時代に伝来し、宮中行事や貴族社会の年中行事の一つとして定着した。
「乞」は「願い求める」、「巧」は「巧みな技（＝技芸）」、「奠」は「供えものをする・祭る儀式」を意味しており、あわせて「巧みな技を乞い願って祭る儀式」となる。
織姫が機織りの名手であるという故事に由来し、主に女性が技芸の向上を祈った。
日本では、現在の七夕行事のルーツともされ、短冊に願い事を書く風習もこの儀式に由来すると言われる。

例文

・平安時代の宮中では、乞巧奠の儀が厳かに執り行われていた。
・乞巧奠は七夕の原型であり、技芸の上達を祈願する祭礼である。
・短冊に願いを書く風習は、乞巧奠の影響を受けている。
・古式ゆかしい乞巧奠を再現するイベントが、文化財保存の一環として開催された。