歌物語とは
平安時代に主に和歌を集成した短編物語集。
また和歌を中心に収集した物語文学の総称。
和歌とそれにまつわる物語を組み合わせて構成された日本の古典文学の一形式である。
平安時代中期から鎌倉時代にかけて成立したとされる。
「伊勢物語」や「大和物語」などが代表的な作品である。
主に、ある人物の恋愛や旅、日常の出来事に和歌を交え、それを物語として語っていく形式が特徴であり、文学的な美しさと感情の繊細な表現が融合している。
和歌は感情の表現手段として中心的な役割を果たし、物語はその背景や状況を描写する補助的な役割を担う。
例文
・「伊勢物語」は、最も有名な歌物語として日本文学史に名を残している。
・歌物語には、作者不詳のものが多く、謎に満ちた背景も魅力の一つである。
・平安貴族たちは、恋の心情を和歌に託し、それを歌物語として楽しんだ。
・現代の読者にとっても、歌物語は日本の詩的感性と美意識を理解する手がかりとなる。
三字熟語 | 歌物語 |
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読み | うたものがたり |
英訳 | poem tale |
使用漢字 | 歌、物、語 |