三字熟語 - 稀覯本

稀覯本とは

極めて入手困難で珍しい書物を指す言葉である。
出版部数が少ない、現存数がわずか、または歴史的・学術的価値が高いなどの理由で市場に出回らない本を意味する。
とくに初版本、絶版本、古文書、著名作家の署名本などがこれに該当する。
「稀」は「まれ」、「覯」は「出会う・見る」という意味があり、「稀にしか出会えない本」という語義構成になっている。
一般には「古書店」や「図書館・文庫」などの専門的な環境で扱われることが多く、愛書家や研究者の間で珍重される。

例文

・彼は生涯をかけて稀覯本の収集に情熱を注いだ。
・稀覯本が競売にかけられ、想定額の十倍で落札された。
・この図書館には国内に一冊しか現存しない稀覯本が保管されている。
・稀覯本の目録を作成する作業は、書誌学的にも価値が高い。